まぎれもなく浮遊

好きなものも出来ることも多くないです。別名義のnote: https://note.com/toiro_k

優しい世界で会おう

三連休ラストの日曜日。雨だし気温また下がったしでたいへんですな。今日は午前中だけお出かけしてお昼すぎに帰ってきたんですが、部屋が全然あったかくならなくてまたエアコン壊れたのかと思ったら電源が入ってませんでした。適切な言い方じゃないかもしれないな。暖房がオンになってませんでした。素朴な疑問ですけど、わたし真夏も冷房の設定を26度ぐらいにしてるんですよ。今この外気温5度とかしかない状態で26度の冷房をつけたら体感温度どうなるんでしょうかね。ぐだぐだ考えるだけで試す勇気はないのでした。はよ春になってくれ。
ファンクラブが出来てからというもの、推しが毎日なにかしらつぶやいてくれてるのが嬉しいです。なごみ。しかし朝4時半まで起きてたことにはびっくりしている。睡眠大事なのでほんとにせめて休んでおくれ、っておばあちゃんっぷりに磨きがかかってきた気がしなくもない。

 

今日読み終わった本。
『思い出トランプ』向田邦子
これも先週宇都宮で購入した本ですね。新潮文庫2022プレミアムカバー版。読書メーターに書いた感想が若干言葉足らずになっちゃったから補足したいんですけど、たとえば『花の名前』でじゃがいもの皮をむいている時に不穏な電話がかかってきて、切った後に黒い受話器にじゃがいものデンプンの白い跡がついてることに気付く場面。これだけ説明しても情緒も何もない場面だけど、物語の中で読むとその場面自体が様々なことを伝えてくるから胸を打つんですよ。そういう本当に何気ない日常的な瞬間をさらっと描写すること自体が心象スケッチになり、同時に電話の内容の異質性を際立たせる、みたいな……すごいことを何気なくさらっとやってる場面がたくさんある13篇だと思いました。
と同時に、人間とAIの差ってこういうことなんじゃないかとも考えたし、映画を倍速で観たり小説のあらすじだけ読んで満足することを続けているとこういう機微がどんどん劣化するんじゃないか、とも思った。だってこういう何気ない場面ってあらすじに要約すると真っ先に削ぎ落とされるものだし。昭和の作品なので前時代的だと思える点もあるけど、小説ならではの凄みを目の当たりにする読書になったと思ってます。読んでよかった。