まぎれもなく浮遊

好きなものも出来ることも多くないです。別名義のnote: https://note.com/toiro_k

人生規模で比類なし

日曜日。ジュンク堂の池袋本店に行きたかったから早起きしてお出かけしました。久々に好きなエリアの棚をじっくり眺める時間を持てて、かつ面白そうな本との出会いもあってうれしい。明日の通勤時間に早速読むんだ。そんですぐ近くにあった丸善の跡地に何かが出来るみたいで、通りすがりに中へと目を凝らしたらなんかガンダムみたいなものが見えたような気がしました。結局謎のままなんですけどあれ何だったんだろう。幻覚かな。
帰りに生ドーナツなるものを見かけたので買って、おうちに着いてからコーヒー淹れて食べたんですけど美味しくて秒で食べ終わりました。揚げてるのに全く油っぽくなくてむしろさっぱりしてるってどういうこと…。あのドーナツとジュンク堂のおかげで池袋という街が最高の場所になるぐらいの勢いよ。

 

今日読んだ本。
『十二人の手紙』井上ひさし
年末にリーディンライティンで買った本をようやく読めた!これまでに読んだことがある書簡体小説坂元裕二『往復書簡 初恋と不倫』・三浦しをん『ののはな通信』あたりが思い浮かぶんですけど、それらと比べて決定的に違う本作の特徴は、手紙だけじゃなく出生届などの公的な書類の文言をも物語を語るうえで欠かせない要素として組み込まれている点でしょうか。無機質に記されるただの情報としての文字にも、その背景や交錯する感情にまで思いを馳せられるのは人間ならではの能力だと思います。あと昭和の時代だからメールとかLINEとか一切出てこないのも今となっては新鮮。『ペンフレンド』の章で雑誌に本名と住所を載せてるのびっくりしたわい。
書簡体小説である事実をも逆手に取って(←使い方合ってる?)、その要素を物語の一部に組み込んでしまってる『玉の輿』に膝を打ちました。あと『桃』も忘れがたい名作。他人に対して傲慢だと言える人間だけが持つ傲慢さってありますよね。

 

今日読んだ漫画。
バーナード嬢曰く。7巻』施川ユウキ
連載12周年おめでとうございます、って久々に手に取りつつの祝福。こんなに面白かったっけ…!って良い意味で驚いたのでポロロッカする気満々です。
なんかちょいちょい神林が主役に見えるというか、神林視点っぽい描かれ方の話だとド嬢が夜凪景にとっての千代子ちゃんみたいに見えるんだけどそれも12年間という歳月の為せる技でしょうか。そしてメインキャラ四人のそれぞれのやり取りも青春していてかわいい。そこにいろんな本の話を様々な角度で読めるという、遠藤くんの苛立ちに共感したりすることまで含めて楽しい。こんなふうに年がら年中いろんな本の話できるっていいなあ。