まぎれもなく浮遊

好きなものも出来ることも多くないです。別名義のnote: https://note.com/toiro_k

柘榴の遊泳

今日読んだ本とか。

町田康パンク侍、斬られて候

半年ぐらいぶりの再読でやっぱり最強だと実感。つよい。5年前に『告白』を読んだの以来だった初読時は分からなかったけど、他の作品にエッセイに詩集にとあれこれ目を通してきた今なら分かる。それら全ての要素を時代小説に取り入れてじっくりコトコト煮込んで仕上げた作品なんだものそりゃ強いよ。もともとが独特で先鋭的な言語感覚の持ち主なのだし。これからも何度でも読みたい一冊です。アヨーヨーヨー。ところで信じたいものを信じたいように信じる烏合の衆は厄介だね。AbemaTVでペルソナ5の年末特番アニメを観ていた時に感じてこれパンク侍にも言えるなと思ったのだ。

施川ユウキバーナード嬢曰く。4巻

君たちはどう生きるか』の回、あそこまでけちょんけちょんに言われてド嬢を見限らない長谷川さんは偉い(私なら無理かもしれない)。そして遠藤くんよく言った。ミヒャエルエンデの『モモ』の回を経たからこその流れなのかな。好きな人は好きだと思うっていう常套句を「何も言ってないのと同じ」ってバッサリ言い切るとことか痛快な台詞も多々あって面白いです。海が出てくる小説をしばし考えたものの『バナナフィッシュにうってつけの日』と『恋恋蓮歩の演習』と、あとフィツジェラルド短編集の中にもあって場面も思い浮かんでるのにタイトルが出てこない。神林にもド嬢(神林の妄想だけど)にも勝てない…。

中村文則去年の冬、きみと別れ

こういうの!好きです!!!(ゴロゴロゴロゴロ) いくらでも大長編が書けそうな題材をここまで薄くコンパクトにまとめてしまう事に拍手喝采です。頁の端を折った箇所を読了後にもっかい眺めてふと思った。わたしだって考えるけれど頭の中で考えるだけだったら存在しないのと同じだからいいんだよ、そしてその頭の中でだけ繰り広げる考えにも深みにはまりそうになる前にブレーキかける機能がついてしまってるみたいなんだ。いつどのタイミングのバージョンアップで追加された機能だか知らないけれども。

 


曇天の日曜日。おかげで寒かった…。明日から本格的に平日の日々が戻ってくるので今日はここぞとばかりのヒキコモリホリデイでした。懐かしい響き。

昨日の夜、最寄駅近くの本屋さんで料理本を一冊買ったのです。探してたのとはまた違うやつだけどなんとなく使いやすそうかなって思ったやつ。その中に市販の白だしを使って作る炊き込みごはんが載ってたんですけど具材がセロリだったんですよ。白だしとセロリ…!?ってその組み合わせに結構強めの衝撃を受けた。インパクトが大きかったのか、晩ごはんに野菜と豚肉を白だしベースのスープで煮込むおうどんを作ったんですけど今日は冷蔵庫にあったセロリも加えました。そんで煮込んだ。美味しかった。昨日までだったらセロリを入れるという選択肢は絶対に無かった。毎日そのぐらいのチャレンジは必要だ、という一文が『スカイ・クロラ』にあったような。炊き込みごはんもそのうち試します。