まぎれもなく浮遊

好きなものも出来ることも多くないです。別名義のnote: https://note.com/toiro_k

黒と白を睨んでいる

今日読み終わった本。

屈辱ポンチ町田康

文学作品なんだから、メタファーを読み取ったり冷静に客観的に正気と狂気の境目に思いを馳せたりなどして分析するのも読み方のひとつではある。否定する権利もない。でもそれらは理屈と納得を要求するから本書で迂闊に取り組んだらちゃぶ台ひっくり返されかねないよ。解らずとも呑まれ身を委ねくるくる回って踊ってああ楽しかったじゃ駄目かな? とはいえ自らのステップを踏めた自覚などまるでないのだけど。何よりも人間が一番怖い、なんていう常套句などこの人の作品の前にはゴミクズ同然。

 


・AI vs 教科書が読めない子どもたち/新井紀子

積んであるホモ・デウスが人間の未来予想の話題っぽい感じの本なので、それを読む前にAIに関する本を読んでみるのも面白いんじゃないかなって軽い気持ちで手に取ったらとんでもない名著だった。AIが人間に反旗を翻して社会が大混乱に~的な話はあくまでも空想の世界で語られる絵空事であってコンピュータはあくまでも計算機であること、冷蔵庫を開けてジュースを出すといった人間が難なくこなす単純な動作ひとつとってもロボットが行うには膨大な量のデータが必要になること、「山口と広島に行きました」、AIが東大に合格する事は可能なのかを実際に研究しているチームの詳細な報告。話題の説明だけ見てもめっちゃわくわくしません?わたしはすごく面白かった。Siriに話しかけるくだりは実際に試しましたよ(本書に書いてあるとおりの結果になりました)。読解力と読書量に関連性が見られないとしても、本を読む事は錆付かずにいられる事に対して少なからず影響を与えていると思ってる。これからも濫読を心がけていきたい所存です。

 


快晴の日曜日。鮮やかな青に千切れ舞う白い雲が綺麗。梅雨の季節はおうちで過ごすと決めている一日が晴れだと本当に嬉しくなります。今日も起きて真っ先に洗濯機回したしおふとんも干した。充実感。

上に書いた新井紀子さんの著作を読んでいたら無性にオセロをやりたくなったので、昔インストールしてたアプリを再インストールして久々に遊びました。そんで自分がものすごく弱くなってる現実を突きつけられて悲しくなった。数年前にめちゃくちゃハマって毎日遊んでた時期があって、その頃はノーマルモードのCPU相手に善戦できてた筈なのに今やってみたらイージーモードのCPU相手に全く勝てない。これはちょっとショックだ……って事でオセロ何試合かやって本読んでキリのいいところまで読み進めたらまた何試合かやって、という感じの一日を過ごしました。オセロやる時と本を読む時と感想や文章を書く時だと脳の使う場所が全然違うみたいでいい気分転換になるというかそういう感じで延々と続けてたらいつまでも遊んでいられるというかでとにかく楽しいのです。続けてるうちに確保すべき場所と置いちゃいけない場所がようやく分かってきた。電池残量が鬼のように減っていくから外では出来そうにないので今夜のうちに気がすむまで遊んでおきたいです。

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現時点でこの惨憺たる勝率。もうちょっと上げたいぞ…。