まぎれもなく浮遊

好きなものも出来ることも多くないです。別名義のnote: https://note.com/toiro_k

反省を踏まえヒール

今日読み終わった本。

・晩年/太宰治

15篇収録の処女作品集。タイトルになっている『晩年』という言葉の重みを纏った初期衝動はこの人のここに至るまでの道のりそのものを表している。初読時は『道化の華』の作者が舞台に上がり嘆きつつ小説が展開される文章表現に度肝抜かれたものだったけど、改めて読んだら『猿ヶ島』の短編としての完成度の高さを凄いなと思いました。皮肉の込め方もお見事だし幕引きもきれい。「ひとにめいわくをかけて素知らぬ顔のできるのは、この世ならぬ傲慢の精神か、それとも乞食の根性か、どちらかだ」…こういう、抜粋すれば真っ直ぐに思える台詞が入っているにも関わらずあの展開を見せる『彼は昔の彼ならず』も好き。ずっと苛々させられるからこそ最後の段落が響く。何度でも読みたいね。

 


土曜日なのに雨だね。でも天気予報見たら午後には止むみたいだから傘は持って来なかったぞ。しかし寒いぞ。UNFADEDコーチジャケット羽織って出てきたけどマフラーも巻いて出てくるべきだったんじゃないのかこの寒さ。みんな風邪引かないように気をつけるんやで。わたしは一晩眠ったらだいぶ楽になったよ。

いつも乗る各駅停車の電車がスーツケースやらキャリーケースやらを持った人々でごった返しててみんなお出かけするんだなぁ凄いなぁと思ったものでした。昨日の職場でも自分のデスクの側にキャリーケース置いてる人いたっけ。わたしはちょこちょこ出歩きつつおうち大好き人間なゴールデンウィークを過ごす予定です。ここぞとばかりに読みたい本を読むのだ。ふふふ。朝も早よから開いてる上野駅の本屋さん素晴らしい。感謝。