まぎれもなく浮遊

好きなものも出来ることも多くないです。別名義のnote: https://note.com/toiro_k

存在に救われている

晴れのち雨の木曜日。こないだ買った晴雨兼用傘が朝も晩も大活躍。わたしも見習いたい(?)。そんで結局台風発生したみたいで…。どこにも何事もなく早めに過ぎ去ってくれるといいけど。

帰りに歩く道をなんとなく変えてみたら閉店したと思っていたはずのラーメン屋さんの看板を見つけて、二度見した後に衝動的に入ってラーメン食べて帰ってきました。系列店舗なのか移転なのか知らないけどこんな再会あるんかいなって嬉しくなった。麺に味が染みすぎててちょっと辛かった事だけが不満だけれどそれ以外は懐かしくしみじみと味わいました。絶対また行く。

 


今日読み終わった本。

・紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場/佐々涼子

言われてみればジャンプとかの漫画雑誌の紙って柔らかいですよね。あれで指を切る事は無さそうな感じの。辞書も昔なんとなく読んでたのを覚えてるからあの独特な紙質も想像できる。身近に溢れる様々な紙。そのひとつひとつの進化と完成までに込められたものに出会った。これまで本が好きだし紙の本派だと自称してきたけれど、その本に欠かせない存在である紙に対してあまりにも様々なことを知らないままできたのだと赤面しきり。

そして被災した工場の再生のみならず、東日本大震災のあの瞬間から津波到達後までの石巻工場周辺の様子を記した貴重な記録でもある。読んでいて何度となく泣きそうになったし荒廃の果てに醜さ剥き出しにする人々の様子には胸が塞がりもした。この国に住んでいる者として目を逸らしてはダメだと思って読んだ。

違和感を抱いた箇所もいくつかあるんだ。だけど完全に外野のわたしにはそれを声高に言う権利はないんだと思うのも確か。何か言える人がいるならそれは当事者である被災された方々だけだ。