まぎれもなく浮遊

好きなものも出来ることも多くないです。別名義のnote: https://note.com/toiro_k

君のための鳥籠

今日読んだ本と今日読了した本。
最果タヒ/夜空はいつでも最高密度の青色だ
なんか、なんだろう。丸くなったというか、目線が優しくなった気がする。死ねみたいに突き放すような単語がそこそこ出てくるのに不思議な印象。頻度は正直減ったとはいえそれでも不意打ちで鷲掴みにされる言葉に何度も出会える。星座を探すように追いかけたい。
三島由紀夫/鍵のかかる部屋
舐めてた。以前読んだ長編が読みやすくて面白かったから気軽に手を出したらとんでもない濃密な短編集だった。人間の意志に対して戦慄を感じるような体験って現実だと勘弁してほしいからこそ小説で触れておくのが賢明だと思うわけです。三島由紀夫ブラッドベリは長編で読むのがいいかも。文章の美しさひとつとっても、短編で次から次へと切り替わる世界より長編でじっくり頭の先まで浸かってしまうほうが絶対に堪能できる。
真梨幸子/ふたり狂い
Q:なぜ12通りの狂気を透徹した美しい文章で書ききった三島由紀夫のあとにこの本を手に取ったのですか?
A:タイトルと表記のにゃんこ写真のギャップに寒気を覚えたからです。
1話目が面白かったです。以上。


ほんとなら昨日に続いておうち大好きホリデイにしてしまう予定だったけど、午前中に所用で池袋に出た流れで午後はずっとタリーズで過ごしました(だからいろいろたくさん読めた)。行きの電車引くほど混んでたのに帰りはガランガラン。トーキョーは良いお天気で過ごしやすいこどもの日でした。明日に備えて∠パーカーお洗濯したやつもちゃんと乾いてくれたし。そんで明日いったい何時に起きればいいんだ。わりと眠くて頭が回らんのだよ。

アリアドネと心臓のかたち

今日読んだ本と漫画。
ろびこ/僕と君の大切な話(1)
なんの本だったか忘れたけど、読書メーターの『この本を読んだ人はこの本も読んでいます』の項目で作品名とトーキングラブコメなるキャッチコピーを目にして気になってた1冊。しゃべってる内容は至って普通のはずなのになんでこんなコントみたいな面白みがじわじわ効いてくるんだろう…。とりあえず会話劇で成り立たせる王道少女漫画、ってなかなかやりますな。赤面通り越して首どころか鎖骨まで真っ赤になる照れまくりなヒロインの子とてもかわいい。絵がかわいいのは強い。
ギュスターヴ・フローベール/愛書狂
フローベールの名前しか出てないけど、5人の作家によるビブリオマニアを書いた短編集。本が好きな人の話だと思って手に取ったら確かに本が好きな人の話だったけど私が考えていた本が好きな人ではなく本当の意味で本が好きな人の話でした。面白かった。笑ってる場合じゃないけど完全に突き抜けたらもうシュールさが可笑しいんだってば。


いつもと同じ時間に目が覚めて、1時間半ぐらいかけてカメラロールやらミュージックやらを整理した結果iPhone本体の使用容量が45GBまで減ったのです。そんでようやくバックアップが出来るようになったぞと思って始めてみたら当初は残り時間7時間の表示だったのに見る度に増えてて今の表示は残り23時間になってる。いつ終わるんこれ。とりあえず一晩寝かせてみる(カレーみたいに言う)。
そんな感じでおうち大好きみどりの日でした。やたら眠くてお昼前とおやつ食べてからの計2回本気のお昼寝を実施した結果なのか今とっても目が冴えてて元気です。元気ですって入力したら眠くなってきた。春眠なんたらかんたら。←念のため調べたら春眠は春の夜や明け方の心地よい眠りを指すそうなので今日のわたしの真昼には該当しないみたい。
岡野さんがゲスト出演されてるラジオ番組を聴いたんですけどすごい良かったです。進行や声色の穏やかさが歳上の自覚だったら和むなあって思ってた矢先に予想を外してそっちかいなって言ってるの完全にいつもの岡野さんのテンションだったね。予想を外して、って最初は『を』を無しで書いてたけど推敲で自分でも読み間違えたから足した。話し言葉だと間違えないやつなんだけども。どうでもいいな。このラジオ番組今月いっぱい毎週やるの幸せそのものだし企画した人々に賛辞の拍手をおくりたいけど叶わないからとりあえず品川方面に向かって敬礼しときます。
おやすみなさい。また明日。

話題の振り幅グラデーション

おうちに帰ってきてからあれこれバタバタしてたらあっという間にこんな時間になってた。手短にいこう。
ゴールデンウイーク初日の水曜日です。同じ課に一人だけ同い年の同僚さんがいるんですが、その人と待ち合わせてごはん食べる名目でお出かけしてきました。ふわふわ歩いてて通勤路の途中にある以前から気になってた建物に入ってみたら入ってすぐのところにあるお店にサラダバー付ランチがあったので、野菜大好き人間のわたしの要望を汲んでくれてそこでお昼ごはん。
f:id:k31x31:20170503235825j:image
何種類か選べるメインの一皿はラム肉の甘辛炒めみたいなやつにしました。記憶に自信がないけどたぶん何気に人生初のラム肉(やわらかくてとっても美味しかった)。あとサラダバーで(葉っぱ一枚程度の小さいサイズがメインディッシュの上にちょこんと飾りでのっかってるようなやつをカウントしなければ)たぶん何気に人生初のパクチー(悪くないけどこれ一種類だけでもりもり食べるような食材ではないかな…)。ドレッシングの種類も5種類ぐらいあったし、ランチ用の白ワインが今までに飲んだどのワインよりも美味しかったしですんごい気に入ったのでまた行こうと思います。わたしがワインに対して苦手に感じてるのみくちのトゲトゲ感がいっさい無くてほんとにくいくい飲める美味しさだった。おかげでやたらぽかぽかハイテンションで街を歩くことになったのだけど楽しかったからいいです。
それから歩きたおして買い物もして夏用の服とか見たりもして、目にとまった路地裏のカフェで休んでジュンク堂行って出たら夕方になってたからラーメン食べて帰りました。池袋駅のあそこは何口なんだろう、西武線の1番ホームから出られるだいぶ南側の改札を出てすぐのところにあるラーメン屋さんがずっと気になってるんですって話をしたら意気投合してもう晩ごはん食べて帰りましょうよって事になった結果のラーメン。麺がすごい好きな感じでなんでもっと早く行かなかったんだろうって心から思った。お昼食べたお店も目にとまった路地裏のカフェもラーメン屋さんも全部当たりだったし、歩き回りながら同僚さんにおいしいお店もあちこち教えてもらったから当分は選ぶ楽しみと通う楽しみが出来たなと思う。嬉しいことです。
今日ずっと喋りたおしてたけど、考えてみたらポルノさんに関すること以外で親しくなった人とここまでたくさん話したの本当に久々かもしれません。夕方に少し頭痛がしたんだけどこれ絶対喋りすぎの酸欠だろうなってすぐ分かった。ただただ楽しい1日になった事が嬉しいです。はじめ良ければすべて良しだよ。

指切りでもする?

火曜日に18時前に退社できたのいつ以来だろう。外の明るさもそうだし、電車乗って最寄駅着いてドラッグストアで買い物して外に出た時の西の空がなんかこうもったりした感じの暗い色と夕焼けの残滓のグラデーションで完全に夜じゃなかったことに軽く衝撃を受けました。心穏やかに過ごせてる事を喜ぼうと思います。大喝采。
昨日あんだけ眠かったのが冗談みたいに眠くないです。でも明日おでかけするからこれ書いたら早めに寝るつもり。言葉の姿をした心とゴミ箱とまた明日の挨拶とおいしいおうちカレーの情報とシフォンケーキを貰いました。あと有休消化のための休日希望の申請が今日までだったから何日か出してきて、そのうちの1日はしまなみテレビ第3回の日にしました。定時退社目指して焦らなくてもいいようにしたつもり。それも含めてもろもろ片付けてきたからこれで気兼ねなくゴールデンウイークを迎え撃てるってやつです。めいっぱい堪能したおしてやるから覚悟しとけって感じですね。
突然ですけどライブ参戦前の移動中とか待ち時間に森博嗣さんのスカイ・クロラシリーズの文庫版を刊行順に1冊ずつ読む事を続けてきてて、ロマポルTHE WAYの時に全6巻のうちの5巻目(刊行順)を読んだんですね。そっか今週の土曜が最終巻になるんだなあって気付いてしみじみしつつ、えらい期間空いたなあって事実にも多少びっくりしてます(AAAの日は本屋さんに行ったからそこで買った本読んでた)。さっき何気なく読書メーターでその最終巻を読んだ人の感想読んでたらタイトルにも使われてる単語のマイナなほうの意味に触れてる人がいて心臓すごい跳ねました。新しい解釈と世界観の奥行きの補強のどちらもを実現させるってすごいな。そして言葉の意味を調べることを思い付けたとしても、そこから更に一歩踏み込めるかどうかは本人の能力だと改めて思いました。救いなのは後天的に磨き上げる事も出来るところだね。

あの人に慈しまれた青だった

ペルソナ3というゲームがあって、最初に発売されてから結構な時間が経って完全版という名目で細部が改善されたり追加エピソードが加わったりしたものが発売になったんですね。んで好きだったから両方プレイしたんですけど、最初に出たほうはキャラの台詞として登場する祝日がみどりの日で完全版だと昭和の日に変更されてる部分があって、あれがたぶん4月の祝日の名称変更を実感した最初だったんじゃないかなあって振り返ってふと思いました。祝日のくせに存在感薄いなって思ったら土曜日と被ってたんですね。今年はやたら土曜日にのみこまれる祝日が多いけれどこれはつまり来年の3連休の確約でもあるわけであるからして。期待して待ちたい所存。正直ちょっと文章の書き方がいまいちピンとこないですなにもかも眠すぎるせい。さっき一瞬本気で眠ったあいだに手からiPhoneがすべり落ちておなかにぶち当たって真面目に痛かった。どんな体勢でいるのかは想像したらだめです。
文体を見失う勢いで眠いんですけど今日はカフェイレが生放送だからできれば起きていたいな。ちょっと30分ほど仮眠しますおやすみ。

ならばせめて誇ろう

おうち大好き日曜日です。
雨を期待したけど朝から見事な晴天。でもこれはこれで過ごしやすいしきれい。出かける予定のない休日の快晴も好きですよ。


今日読了した本。
竹内健蔵/あなたの人生は「選ばなかったこと」で決まる 不選択の経済学
おととい本屋さんをふわふわ漂ってた時に目にしたタイトルにドキリとして、少し変わった切り口の自己啓発本かと思って中をあんまり詳しく見ずに手に取った一冊。いざ読んだら経済学における『機会費用』という考え方の本でした。経済学は全く詳しくない私のような者でもとっつきやすい軽めの文体だけど、それでも若干の退屈さを感じる広く浅く程度にしか触れられない話題ばかりで…。ただ6章に関しては日本に住む納税者として知っておきたい視点や知識がいくつかあって興味深かった。
今日読んだ本。
住野よる君の膵臓をたべたい
※以下感想の文章に、未読のかたにはネタバレになる内容が含まれるかもしれません。
おととい本屋さんの新刊コーナーで平積みになってたのを見て文庫になったんだ〜〜と気楽に購入。文庫大好き人間なので又吉さんの『火花』といい最近気になる作品の文庫化が早くて嬉しいなって思ったんですけどこれ2015年に発売になった本なんですね。そんならそれほど早いってわけでもないのかな。帯に映画化って書いてますけど本作における小説特有の文章表現をどうやって映像化するんだろうってちょっと気になります。
上に挙げている竹内さんの著作の次に読んだのは完全に偶然だけど、選択の結果なのだと諭される場面があった事に少し驚いた(これだから侮れないんだよ濫読の引き寄せ)。そしてどんなに特別に大事に掛け替えなく想っているとしてもそんな事いっさい関係なく容赦なく理不尽に奪われる事もあるのだと2011年3月に思い知っているはずなのに、日常に埋没する事でそれを何度も何度も何度も忘れては諦めたり遠ざけたり蔑ろにしてしまう。人によってはそういう愚かさを省みるトリガたり得る一冊になるのかも。
普段は敬遠する類の文体だけど、地の文を担当する彼の発想や着眼点の独特さと会話のテンポに助けられながら読了出来たみたいなとこがあります。君の膵臓を食べたい。惹かれ合う、互いに影響を及ぼし合う奇跡。


過去の自分のツイートを読む機会に恵まれたけれど、なんか今に近付くにつれてどんどん馬鹿になってる気がしてならなかった。今のわたしの言葉は自己顕示欲がそれこそ錆みたいに目立つ。どこかで研ぎたい。
明日と明後日出勤したら楽しい楽しいゴールデンウイークです。ふはは。若干眠気と身体のたるさが尋常でないので早いとこおやすみなさい。

もはや手遅れの被弾

土曜日なのに雷だね、って人生レベルで考えてもめったに無い書き出しなんじゃないでしょうか。いやほんと雨はパラつく程度なのに午後から夕方にかけて雷がとにかくすさまじかったんだトーキョー。イヤホン装着してカフェイレオンデマンド聴きながら晩ごはん作ってたけどそれなりの音量にしといても晴一さんのトークに容赦なく割り込んでくる雷鳴。ライメイって漢字意識せずに耳で聞いたら音じゃなくて光のほうのイメージで思い浮かぶんだけどたぶん印象が明滅とごっちゃになってるんだと思うわたしの中で。
怒濤のごとき4月がようやく終わりを迎えようとしている週末です。さらっと振り返ってみてもちょっとさすがにハードすぎたからおうち大好きを掲げてのんびりしてるところ。いろいろ観てて結局のところ初恋の面影って生涯に渡って影響を及ぼすんじゃないかなって昔は吉澤ひとみさん現在は山本彩さんを推しているわたしは考えてしまった次第です。
さっきAbemaTVで放送されたMayday武道館公演のダイジェスト番組もしっかり観ました。信頼と安心の岡野昭仁(Live!)、耳が幸せ心がスマイル。思い知らされるというか、ときどき唐突にダイレクトに真っ当に自覚するのって文字通り撃ち抜かれるみたいなインパクトあるから困ってしまう。他の誰でもない岡野さんの歌声がいいってことです。
あと録画しといた『パンセ』もようやく観ました。ゆかちゃんの「死ぬ死ぬ」とあと後編の終盤のために作品名挙げときますね。


今日読了した本。
レイ・ブラッドベリ/ウは宇宙船のウ
原著のタイトル『R IS FOR ROCKET』で邦題をこれにするっていう訳者さんのセンスにもう拍手喝采。文章を読んで情景を思い描く様を咀嚼に例えるなら噛み応えありすぎてなかなか味わうのに難儀するブラッドベリ作品、でもそこに立ち向かってでも読み進めたい欲をかき立てられる唯一無二の文体や比喩表現を持つ作家だと思っています。そんでまた収録の16話すべて宇宙船とかタイムトラベルとか様々な角度で語られるSF作品なのだけど、少年の憧れや家族愛の暖かさから拷問にも等しい遭難に悪夢的な結末まで切り口と振り幅が凄いんだこれが。わたしだって空を飛ぶように甘やかされたい。


そんな感じかな。
午前中の晴れ渡ってたあいだにお洗濯済ませたから明日は雨にならないかなあってひっそり期待してます。出かける予定のない休日の午前中に部屋でのんびりしてる時耳に届く雨音以上に価値のあるものってあんまり多くないよ。